2012年03月13日

コード進行での他調ドミナント ダブルドミナント

火曜。晴れ。寒いです。なんか朝、雪が降ってました。

前回の続き。ダブルドミナントの話に来ました。他調ドミナントと言えば、やっぱりダブル(ドッペル)ドミナントです。
ドミナントに対するドミナント、キーがCメジャーだとD7、AマイナーだとB7です。G(7)に対するドミナントのD7、E(7)に対するドミナントのB7、です。

トニック代理やサブドミナント(代理含む)に対する他調ドミナントとの違いは、向かう先のコードが代理でも同じ他調ドミナントを使えるところでしょうか。
↑書くと意味不明(笑)ですので、具体例で説明します。
例えば、F(サブドミナント)とDm(代理サブドミナント)に対する他調ドミナントは、C7とA7と、違うコードでした。
C7→F、A7→Dmという進行になるわけですが、これがC7→Dmになったり、A7→Fになると機能は果たせなくなります。そういう進行もアリなんでしょうけど、機能は聞き手に伝わりにくいです。
一方でダブルドミナントの場合、向かう先のコード(この場合ドミナント)を入れ替え可能です。
D7→G(7)のところを、ディミニッシュで代理してD7→Ddimにしても機能は維持されます。裏コードに変えてD7→Db7にしても、ボイシングの調整すれば機能は通じます。

ダブルドミナントの方もドミナントですので、ディミニッシュで代理したり裏コードに置き換えることが可能です。
D7をディミニッシュにするとCdim(他、回転して三つ)ですが、F#dim→G(7)のような進行が可能です。
D7の裏コードだとAb7ですが、Ab7→G(7)なんかはクラシックじゃ頻発する進行です。ちなみに「裏コード」はポピュラー(ジャズ)理論の解釈で、クラシックでは増6の和音として、かなり詳しく解説されてます。裏コードと増6和音は同じものってわけじゃないですが、両方知ってると頭が柔軟になるかもしれません。片方だけ知ってると、他方を自分の知ってる理論だけで強引に解釈しがちですからね・・・

ダブルドミナント→ドミナントの進行は、前も後ろも代理や裏コードに置き換え可能なので、単純計算で3×3の9パターンあることになります。もちろん、他にもG(7)をBm-5(7)で代理する方法もありますし、9パターンじゃ済まないでしょう。
なんにせよ、ダブルドミナント→ドミナントは変形バリエーションがやたら豊富と言えるでしょう。また、ドミナントならではのテンション付加のバリエーションも豊富なので、もうなんでもアリな気もします。


・・・他調ドミナントについては、ひとまずここまでにしときます。自分で読み直してもスゲー解りにくいです(汗)。
実際の楽曲で「ここにこういう進行が使われてる」みたいに示した方が良いような気がしてきました。サンプルの曲をどう調達しようかしら。

まだ書きたいことが沢山残ってるので、文章ばっかりの記事はまだまだ続きます。ドミナントの前に置くsus4コードとか、ツーファイブ分割とか色々・・・
posted by うらマッハ at 21:19| Comment(0) | 音楽

2012年02月18日

コード進行での他調ドミナント 対代理トニック

土曜。雪のち晴れ。なにやら寒波が来たのか、寒いぞ。

かなり間が空きましたがコード進行の話。
前回はサブドミナントに対する他調ドミナントの話で、今回はトニックに対する他調ドミナントの話です。でも、基本トニックへは基本ドミナントがありますから、代理トニックに対する他調ドミナントの紹介です。

キーをCメジャーとします。トニックはCでその代理はAmとEmです。これに対する他調ドミナントは、AmだとE7、EmだとB7です。
トニック→トニック代理という進行だと、C→Am、C→Emになりますが、他調ドミナントを挟みこむとC→E7→AmやC→B7→Emという進行になります。
さらに他調ドミナントをいわゆるツーファイブ分割して、C→Bm7→E7→Am、C→F#m7→B7→Em、とコード4つにすることがよくあります。
コード進行は、C→Am→F→Gのように最初にトニックが来て次はその代理に進むケースが多いです。トニック→代理は、前半部分の定番パターンとも言えます。代理トニックに対して他調ドミナントを挟みこむと、その前半部分を拡張することが出来るわけですね。


E7とB7の使用目的は当然色々あります。
小節を埋めるためにコード数を増やすとか、声部進行を滑らかにしてカウンターラインを得るとか、他調と交流するので外交的な調性を演出できるとか、いろんな応用方法があると思います。

小節を埋めるためにコード数を増やすことは、言い換えるとコード密度を上げることとも言えます。上述のツーファイブ分割したE7やB7を挟みこむ例はコード密度を上げる効果があります。CからAmに行くのに二つも、しかも旋律に臨時調号が付くようなコードを挟むわけですから、良くも悪くも密度アップは確実です。大げさで回りくどい進行とも言えますが。
応用すれば、曲の中でコード密度の高いところと低いところを作ることができたりします。Aメロでは基本コードや代理コード中心の進行にして、Bメロから他調ドミナントが混ざりだすとか。

他調ドミナントですから、もちろん声部進行に半音進行ができたりします。だからカウンターラインが発生してちょっとオシャレ感のある進行を作ることもできそうです。
よくある進行だと、C→E7→Am→C7とか。配置は色々ですが、ソ→ソ#→ラ→シbの半音上がりのラインが得られます。ちなみにC7はFに対する他調ドミナントですね(詳しくは前回記事)。
まあなんにしても、C→Am→F→G的な定番から抜け出せない人には特効薬になる手法ですな。まあ原型に定番進行を使いますから、厳密には抜け出せてないですが。

E7やB7を使えば旋律に臨時調号が付きます。臨時調号が付く理由は色々(装飾でも付きます)ですが、理由の一つは他の調からの借用です。しょっちゅう他の調からの借用が行われると、曲の調性の雰囲気が外交的になります。臨時調号が付かない曲とは少し違った雰囲気を演出できるわけです。
もちろん借用ではなく転調に利用することもできます。最初の4小節にC→Bm7→E7→Amと来れば、ここだけ聞いた分にはキーCからキーAmに転調したとも解釈できます。特に途中にBm7→E7のようなキーAm由来のコードがあれば、そのままキーAmに引っ越しても違和感がないです。さらにAmはCの平行調で近親調です。ちなみにEmもちょっと遠いけどCの近親調なので、C→F#m7→B7→Emでも転調を匂わすことができます。
代理コードというのは基本コードとメジャーマイナーが逆です。だからメジャーキーだと明るいけど憂いを帯びた雰囲気とか、マイナーキーだけどどこかポジティヴな雰囲気とか、そういう演出に向いてます。いきなりC→AmやAm→Cになっても雰囲気はそんなに変わりませんが、他調ドミナントを挟んでC→E7→AmとかAm→G7→Cにすると雰囲気抜群です。


・・・この調子で行くと、次はドミナントに対する他調ドミナント、いわゆるダブルドミナントあるいはドッペルドミナントの話になるのかな?
コード進行の話なのでsus4の話も入れてみるか、ドミナント手前によく付加されますから。
とりあえず続く!!
posted by うらマッハ at 21:13| Comment(0) | 音楽

2012年01月14日

コード進行での他調ドミナント 対サブドミナント

土曜。晴れ。昼間は野外活動にちょうど良い気温かも。

前回の続き http://uramachblog.sblo.jp/article/53001814.html
コード進行での他調ドミナントについて云々してみます。長くなりそうなので、サブドミナントに対する他調ドミナントに絞ります。

借用和音の代表格は他調ドミナントです。別名はクラシックだと副5和音とか、ポピュラーだとセカンダリードミナントだったりです。詳しいことは和声法の本とかで読んでね。込み入ってややこしい部分ですが。
・・・前回の最後に「主要3コードに対する他調ドミナントはそのまんま3つですが」とか書いてますが、トニックに対しては普通にドミナントでした(恥)。代理トニックに対しては他調ドミナントはあります。

サブドミナントに対して他調ドミナントを使う時のケースを紹介します。
キーCとして、例えばF(サブドミ)に対して他調ドミナントはC7です。良くある使い方は、Fから始まるコードパターンに対してスムーズに移行するために前の小節にC7を入れる方法です。
F→G→C→C、とAメロが終わって、F→G→Em→Am、とBメロに移ることは良くありますが、ここでAメロの最後をC7にして次のFに対する他調ドミナントにするわけです。F→G→C→C7 → F→G→Em→Amとつなげます。小節区分をまたぐ時、他調ドミナントで繋げるのは効果的な方法です。

サブドミナントが代理でも手前に他調ドミナントを挟み込むことができます。
例えば8コードパターンで、C→C/E→F→A7/E→Dm→Dm/F→Gsus4→G、だと4つ目のA7は5つ目のDm(サブドミ)に対する他調ドミナントになります。このパターンはC→F→Dm→Gを引き伸ばして8コードパターンにしたものと分析できますが、他調ドミナントはコード間にドミナントを挟み込んで進行を滑らかにしつつコード数を稼ぐのに重宝します。

更に他調ドミナントも、ドミナント同様に代理コード化が可能です。例えば、C→D7→F→Fmという有名だけどやや特殊なパターンがありますが、これをC→Cdim→F→Fmと変形することが可能です。D7をCdimで代理してるわけです。
他調ドミナントの代理を使い始めると、かなり込み入ったコード進行になってきます。ドミナント型の和音は増4度が共通の和音を代理としますが、パッと見「??」なコードが挟み込まれることになります。ディミニッシュは表示上機能が変わりにくいですし、裏コードはなんかアウトサイド感が満々です。
C→Dm→G、のDmの手前にはA7を挟みこむことができますが、これを代理にするとC#dimとかEb7とか、事情を知らないと謎なコードが登場してしまいます。実際は色々テンションが乗っていたり回転形だったりで、見た目がキツイです(笑)

応用例なんですが、F(サブドミ基本形)に対するC7を偽終止にする方法を紹介します。
終止形は普通トニックで終わるものですが、サブドミナント基本形への他調ドミナントはトニックに似てます。Cはトニック、C7はサブドミナントへの他調ドミナントですが、7度が有無以外は同じですよね。なので偽終止のような運用も可能です。ちなみに普通、偽終止はトニックの代理(CだとAmやEm)を使います。
F→Dm→G7→C、と終わると見せかけて、F→Dm→G7→C7にします。C7の後に続くのは通常Fですから、勢いよく区分をまたいだり、あるいはサビのリフレインなどに活用できます。
リフレインの例ですが、サビのコードパターンは先読みしやすいですから、逆手にとってF→Dm→G7→CのはずのところをF→Dm→G7→C7にして、次のF→Dm→G7→Cで終止するわけです。ただ単に同じコードでリフレインするよりメリハリが付くわけです。でも、ずっと繰り返すとさすがにウザいかも??


サブドミナントへの他調ドミナントは、コード進行を滑らかにするのに特に有効です。コード数を増やすこともできますから、コードパターンの拡張にもつながります。主要3コードとは一味違うサウンドやスケールを得ることもできますし、進行先が限定されることはむしろトニッキーな進行を可能にします。
posted by うらマッハ at 21:42| Comment(0) | 音楽

2012年01月07日

コード進行での代理コード

土曜。晴れ。まあ普通の寒さです。

今回はコード進行での代理コードの使い方です。
代理コードというだけにトニックとかドミナントの機能を代理してるわけですから、基本はトニックやドミナントの連結方法と同じです。
ただ、あくまでも代理であるわけで、T→SD→DをそのままT(代理)→SD(代理)→D(代理)に置き換えることは通常できません。特にトニックは代理では勤まらないところがあります。
実際の進行では、T→T(代)→SD→SD(代)→Dみたいな連結になります。主要コード→その代理コードという連結の仕方が多いです。

4コードパターンの場合、4つコードが要りますが、主要3コードだけだと数が足りないものです。そこで役に立つのが代理コードです。
C→F→Gだと4コードにはならないですが、ここでC(機能はトニック)の後にAm(トニック代理)を付け足すとC→Am→F→Gになり、立派な4コードパターンになります。まさに定番コード進行です。
代理コードがあれば、主要3コードの連結を拡張できるわけです。

同じ機能の主要→代理の連結が代表例ですが、代理→代理も可能です。トニックは代理が2種類はありますから、C→Am→Emのようにトニックを3連結することも可能です。ちょっと流れは停滞しますが。
禁則ではないですが、好んで用いられない例は、同機能で代理→主要の連結です。「あえて狙って」使われる類の連結でもなく、他の理由(旋律の都合とか)で偶発的に発生して、和声分析したときに発見するケースが多いと思います。

他の機能へ連結する場合は、トニック代理→サブドミナント代理のようなことが可能です。C(T)→Am(T代)→Dm(SD代)→G(D)のような連結は定番といえます。
機能間の連結では、主要→主要、主要→代理、代理→代理、代理→主要の全パターンが可能です。このお陰でコードの進行先が豊富になります。
クラシックでいうところの偽終止は主要または代理ドミナント→代理トニックの連結になります。G→Amみたいなの。8コードパターンのように長いコード進行を組むときは、中間に偽終止を含むことも多いです。

代理コードだけでコード進行を作ることも場合によっては可能です。
曲の最初と最後のコードは主要トニックにしないと、そもそも何調か判んなくなるものですが、逆に言えば最初と最後以外なら別に主要トニックがなくても良いことなります。また、何調か判んなくても良い、あるいは判んなくしたい時は「あえて狙って」主要トニックを使用しないという選択が可能です。
コード進行というのは、最初のコードがトニックである必要はないものです。F(SD)→G(D)→Em(T代)→Am(T代)という定番パターンがありますが、これは主要トニックがないです。Fを代理のDmに置き換えることができますし、GもDdimなどに代理させることができます。


・・・次は借用コードとの組み合わせについて書いてみようかな。
例えば主要3コードに対する他調ドミナントはそのまんま3つですが、代理コードに対する他調ドミナントというのもアリで、代理が絡むと借用コードの幅が一気に拡張されます。借用の代理、なんてことも理屈的に可能ですし。
posted by うらマッハ at 22:16| Comment(0) | 音楽

2011年12月17日

代理コード

土曜。晴れと時雨。寒くなってきました。

代理コードのことを書いてみます。
コード進行を作ったり変形するとき重要になるのが代理コードです。

ウィキペディアによると、代理コードは「ある和音の代わりに使われる和音で、似た響きを持ち、ほぼ同じ機能を持つ和音」だそうです。
何をもって代わりとなるかは前後の流れにもよりますが、和音の構成音が近いことと、同じような機能を感じるかですね。・・上に書いてるのを言い換えただけか?

和音の共通音はほぼ必要条件となります。
例えばキーをCメジャーとして、Cの代理としてAmとEmが使えます。これはどっちの代理も構成音3つの内2つが共通してます。
じゃあCmもCと共通音が2つだから代理になるかというと、普通はならないです。転調でもした?的な響きになりますよね。AmとEmも同じマイナーなのに・・・
構成音に共通音があっても、機能を代理できないと代理コードにはならないようです。CmがCの代理にならないということは、CメジャーではCmはトニックには聞こえないと解釈できます。
代理コードの特徴は、メジャーコードとマイナーコードを入れ替えることができることでもありますね。

サブドミナントはCメジャーだと、Fですが、これの代理はDmになります。他にもAmも代理になることがあります。トニックもですが、大体3度上と3度下の和音が代理になりやすい傾向があります。
さて、サブドミナントは理論書によって微妙に解釈が違う機能です。つまり聴き手によって解釈の幅があると考えられます。そこまで行かなくても、前後の流れで解釈が変わることは広く知られています。
F→CとF→Gの時の、Fの機能が違うと前にも書いたことがありましたが、代理コードを使う時その考え方を適用することも可能でしょう。
また、F→GのFをドッペルドミナントと同じと解釈することもあります。D7→GのD7と共通音はありますしね。工夫すると、こじつけ的な進行を作り出せるかもしれません。

ドミナントの場合、和音で重要なのは増4度間の構成音です。そういうわけで、増4度間の2音が共通なら機能の代理が可能になります。ちょっと理屈っぽいですが、サウンド的には代理できるんですよね。
たとえば、G7の場合、Db7が代理になります。いわゆる裏コードですね。共通音はファとシです。ぱっと見、解んない理屈的なコードですが、声部進行で増4度の解決をすればサウンド的に筋が通ってしまいます。
ほかにはディミニッシュコードもドミナントの代理になります。G7の場合、Ddim(Fdim、Abdim、Bdim)で代理できます。これもファとシを含んでますから、これを解決されるとドミナントモーションに聞こえます。
ドッペルドミナントも同様に裏コードやディミニッシュ化できます。
ドミナントの場合、代理コードを使い出すと、臨時記号がどっと増えることになりますね。
一方、3度上と3度下のBm-5やEmは代理として影が薄いです。Bm-5は一時的な和音としては時々使われます。Emはトニックに聞こえるので、ドミナントの代理としての機能は持ちにくいです。

他にも、解釈次第で「~の代理」になるものもあります。たとえば、CメジャーでDm7/GはGの手前に置かれることが多いですが、これをサブドミナントの代理と考えることができます。むしろ、Gsus4の代理では?とか意見がありますし、そもそもsus4の機能は?と考えるのも面白いです。
代理コードで和音堆積数を増やすことも多いです。Cの代理にAm7は普通ですし、なかにはFm(サブドミナント・マイナー)をDbM7に置き換えるとかの荒業もあり得ます。


作曲理論全般にも当てはまりますが、代理コードの場合は特に、「○は△の代理である」と考えるより、「○は△の代理と解釈できる」みたいに捉えることが大事です。
作曲家なら更にアクティブに、「○を△の代理と解釈させる」と考えると応用力が付くと思います。
posted by うらマッハ at 21:12| Comment(0) | 音楽

2011年11月29日

コード進行 ボイシングかセクションか

火曜。曇り。気温は昼間で18度。太陽が南よりで、曇りの日が多く、洗濯物が乾かない日が多くなってきました。

今日はコード進行について思うことは適当に書いてみます。コード進行というとポピュラー用語ですが、あんまり厳密な話じゃないので緩い解釈でお願いします。

曲を作るとき、作りたいジャンルの理論的な背景を考慮して適用する音楽理論を選ぶと思います。たとえばクラシックっぽい曲にポピュラー理論は使えないものですよね。
また、曲を分析するときも同様に適切と思える理論で分析にかかります。うまく行かないときは理論を変えるとすんなり納得いくこともあります。
実際は曲に合わせて理論にちょっとアレンジを加えることも多いです。例えば、クラシック系の曲でも和声課題の声部書法をそのまま使うと、うまく行かないと思います、禁則だらけで。

で今回の本題は和声を組み立てる時に、声部の動きを重視するか、音の集まりとしての響きを重視するかの、判断の重要性です。
和音が変わるときの声部の動きを重視するのはクラシック和声に多いです。というか、理論自体の前提になってます。平行5度が禁則なのは、声部進行的にアウトだからです。禁則の多くは声部進行絡みです。てことは、声部進行が関係ない場合は禁則は無いわけですね。
和音の響きに関してはポピュラー和声が詳しいです。ボイシング(声部)に関する項目でも、滑らかな進行をする方法より、適切な響きを得るための方法を紹介してることも多いです。沢山テンションを入れる場合、配置が大事ですもんね。団子状のテンションだらけのコードは理論上はアリですが、実用性は低いです。

クラシックは声部、ポピュラーはセクション、と厳密に棲み分けがあるわけではないのが重要です。

例えば、オケ編成の曲はなんとなくクラシック和声を適用できそうですが、声部書法でない部分が多いので、禁則が適用できないことが多々あります。基本はクラシック和声としても、作る時や分析するとき、各自でちょっと理論をアレンジする必要があります。
ピアノのような和音が出せる楽器を使ったソナタとかも、セクション書法の部分が多々あります。場合によっては、和音記号をT、Wより、C、Fにした方が適切だったりします。機能より響きで和音を選ぶこともあるわけです。印象派の曲なんか機能なんかほとんど意味なさそうですし。

ジャンルがポピュラー寄りでも声部書法の発想が強いものも珍しくないです。ベースラインが半音や全音で順次進行するもの、臨時記号を含むコードで構成音が滑らかに進行するタイプは、声部書法の考え方で捉えることができます。
C→A/C#→Dmのような進行は、狙いはルートのC→C#→Dという声部進行です。これだとクラシックそのものですが、変形してCM7→C#dim→Dm7のようなポピュラー仕様にもできるわけです。
ポピュラー音楽で声部書法自体はないですが、コード進行にその発想が隠れてることがあるので、そっちの方にもアンテナ立てておくのが良いと思います。

案外、クラシック和声適応中はセクション書法のことを忘れがちに、同様ポピュラー適応中は声部書法の発想に思い至らないことがあるので、煮詰まった時などに発想を変えてみるとうまくいくかも、ということが今回の言いたいことでした。
posted by うらマッハ at 20:19| Comment(0) | 音楽

2011年11月23日

音の「でかさ」

水曜。祝日です。曇りと雨。気温はちょっと寒かったです。

なんか音楽関連の記事がひさしぶりです。
てきとうに音の大きさについて書いてみます。

まず、音の大きさに影響するのは波形の振幅です。単にレベル、というと振幅を指すことが多いと思います。いわゆる音量。フェーダで上げ下げするやつ。
何を当たり前なことを・・・、という感じですが、音圧を稼ぐときに意識するパラメータです。
シンセやサンプラーの音色エディットで、音量エンペロープをいじるときも意識するかもしれません。ディケイレベルやサスティンレベルは音圧に影響力が大きいですし。
リミッターを使うとアタック後のピーク振幅とディケイ後の振幅の差が小さくなって、全体的に音が大きくなります。

次は、音圧。音量と似てるようでちょっと違います。音圧レベルって呼ぶことがありますよね、あれは単位がdB SPLです。ちなみに普通の会話の音圧レベルは大体60dBSPLです。
同じ音量でも音圧が違うのは実効音圧が違うからです。サイン波のような波形だと圧力が小さい部分が結構ありますが、矩形波だとずっとピークです。言ってみれば波形の面積が大きいほど音圧が大きくなるわけです。オカリナ(ほぼサイン波)とディストーションギター(矩形波っぽい)では、同じ音量でも音圧は違うので、音の大きさが違います。
コンプレッサーを使うと波形の形が変わって、音圧を上げることが可能です。波形が変形するので音色が変わったもします。

他にも、周波数によって耳の感度が違うらしく、同じ音圧レベルの音でも周波数によって大きさがちがって感じられます。
低音に対する感度は低く、ベースギターの基本音なんかは振幅のわりに聞こえにくいです。だから第二倍音とかをしっかり補強したりすると聞こえやすくなります。
高域も高くなるほど聞こえにくくなります。老化や騒音性難聴になると高域の感度が悪くなるそうです。言葉の子音が聞き取りにくくなると不便そうですね。
2000から5000Hz辺りは感度がよく、目覚まし時計の音などはこの帯域の音を出すことが多いです。音量の割とうるさく聞こえる帯域とも言えます。
あと、大きな音で聴くと周波数ごとの感度差が小さくなります。だから、モニターレベルは85dBとか耳が疲れるくらい大きいわけです。
ここら辺の知識はグラフィックイコライザを使うときに意識すると、役に立つかもしれません。

詳しくは知らないのですが、聴覚フィルタという考え方があります。なんでも波形を周波数帯域ごとに分けて聴覚が処理してるそうです。
音の大きさに関係する話としましては、近い周波数同士だとlog(A+B)みたいにミックスされ、遠い周波数同士だとlog(A)+log(B)でミックスされることです。AとBのレベルが同じであっても、後者の方が値が大きくなりますよね。
そういうわけで、広い周波数スペクトルを持つ音の方が大きく聞こえやすいという理屈になります。あらゆる周波数を含むホワイトノイズなんかは、小さな音量でもうるさく聞こえますよね。
周波数ごとの感度差と合わせて、マスタリングなどの時に考慮してみると何かコツをつかめるかもしれません。


・・・以上、不正確きまわりない概要でした。
この手の音響な知識はミキシングをするとき、役に立つこと間違いなしです。専門書はともかく難しいですが。
posted by うらマッハ at 20:23| Comment(0) | 音楽

2011年09月07日

「転調をつかいこなす」下書き3

水曜。晴れ。秋になってきました。

ちょっと間が空きましたが、「転調を使いこなす。今すぐ使える実践3パターン」下書き3です。これで最後。

ケース3、主調からの距離を意識して近親調へ転調

これは楽典的な方法です。クラシックの器楽曲には「ジャンル名+調」的な命名がよくされますが、その発想を活用します。
例えば「ハ長調」と命名されてる曲でも、途中で転調しますよね。でも中心的な調はハ長調であり、他の調は属調やら下属調とかのキャラ付け?がされるわけです。
中心的な調、主調を設定することが、他の調に属調や下属調として役割を与えるための鍵です。
ちなみに属調は完全5度上の調でシャープが一つ増えます(フラットが一つ減る)。下属調は完全4度上の調でフラットが一つ増えます(シャープが一つ減る)。

近親調でも使いやすいのは第一次近親調と呼ばれる調です。
主調から見て平行調、属調とその平行調、下属調とその平行調が該当します。
上述したように、属調と下属調は元の調と比べて調号が一つしか変わりません。シャープ・フラットが一つ増減するだけなんです。だから、音階の構成音がほとんど変わりません。
平行調へ転調してもシャープ・フラットは増減しませんから、結局のところ第一次近親調へ転調してもシャープかフラットが一つ増えるだけということになります。

主調から見て第一次近親調は5個ありますが、ラク行くするなら段階が少ない調に転調するのがオススメです。主調→属調→属調の平行調、みたいな感じに。逆に主調→属調の平行調、だとやや遠い転調になります(字で書いても複雑だし)。
別に段階的に転調する必要はないですが、何度も転調する曲だと属調→その平行調、のようなやり方のほうが連続性がありますし、転調数(?)も稼げます。逆に言えば、転調箇所が少なく、一気に転調してみせたい場合は段階を飛ばす方が効果ありそうです。

転調したあとに元の主調に戻るのもこの手のスタイルの醍醐味ですが、第一次近親調なら戻るのも簡単です。
例えば属調→主調に行きたい場合は完全5度下(または完全4度上)へ転調することになりますが、この距離は主調→下属調(完全4度上か完全5度下)と同じです。下属調→主調は主調→属調と同じです。要は行きも帰りもご近所ってことです。

第二次近親調になってくると、同主調が転調先に加わります。主調・属調・下属調の同主調とか、バリエーションが増えます。
Cdur→Asdurなんか「下属調の同主調の平行調」でホンマに近親か?ってくらい複雑が能書きになりますが、サウンド的に近い感じはします。
第二次近親調は複雑な関係に思える調もありますが、それぞれの調の主和音と主調の主和音で、共通音があることが特徴です。主和音の共通音に着目するなら、どれも似たような距離感と解釈するのも有りです。
第二次近親調まで使う場合は、調性のどの要素を強調するかで使い方が変わってくると言えます。段階的に転調して主調との関係を強調することもできるし、主和音の共通音を根拠にすれば調号がいくつも増減する調へ一気に転調することも可能です。
posted by うらマッハ at 17:13| Comment(0) | 音楽

2011年09月01日

「転調をつかいこなす」下書き2

木曜。雨。天候は悪化してきてます。台風がやばい進路をとってます・・・

クレオフーガさん用の記事の続きでも書くダス。
指定テーマ「転調を使いこなす。今すぐ使える実践3パターン」。

ケース2、段落や旋律の区切りで転調

なんか当たり前な方法です。例えば、三部形式の行進曲では中間部で下属調(完全4度上の調)に転調することが多いです。大きな段落ごと調を変えるわけですね。
ひとつの旋律の中で転調するのは、それなりにテクニックが要りますが、いったん旋律が終止して音楽が中断したあとに新調へ移行するなら、結構簡単に転調できるし調の自由度も高いです。
大きな段落で調を変える方法は簡単ですから、具体的な方法や例は書くほどでもなさそうです。音楽形式(楽式)の研究をして、段落ごとの調計画を考えるのも面白そうですね。

もっと短い区切りでの転調の仕方を紹介していきます。
例えば、8小節くらいのパターン性のあるコード進行が使われる場合、続く8小節で同じコード進行で半音や全音上に転調するなどは、サビの繰り返し部分でよくある手です。もっとも、転調というより移調な気もしますが。
これはコードリズムが早いパターンでなくとも有効です。むしろ、8小節2コードのような時こそ調を平行移動させるのが効果的だったりします。
白玉音符などで音響を埋めるようなワンコードものでも、効果絶大です。ワンコードの時こそ大胆な転調の出番ともいえます。

さらに短い区切りでの転調法を紹介します。
例えば旋律が2小節区切りで、コードが2コードパターンのケースです。FM7→Em7、のような逆循環コードの一部を切り取ったパターンがよくある例です。
こういう区切りがはっきりして何度も繰り返すパターンだと、2小節区切りで転調することができます。FM7→Em7→EbM7→Dm7→DbM7→Cm7、のようなコード進行になります。これ2小節ずつ全音下へ転調(移調)してます。声部進行もなだらかなので、「そういう進行」にも聞こえます。実際、これは定番進行でもあると思います。
短い周期性のある旋律や短いコードパターンを利用して移調することで、長いコードパターンや少しずつ音色が変わっていく旋律を作り出せるわけです。転調時に旋律やコード構成音をスムーズに連結できるかが鍵です。


段落や旋律の区切りを利用して転調する方法は一見ありふれた手法ですが、色々応用が利くことにガッテンして頂けたでしょうか。
コツは他の理論の考え方と組み合わせることですね。楽式論、コード理論、旋律法などなど。
posted by うらマッハ at 19:50| Comment(0) | 音楽

2011年08月31日

「転調を使いこなす」下書き1

晴れから雨。蒸し暑いです。暑さ寒さも彼岸までと言いますが、ってことはこの暑さは九月下旬まで続くのだろうか・・・?

さて、音楽記事をがんばって書きます。
指定テーマ「転調を使いこなす。今すぐ使える実践3パターン」。
3パターンって具体的に何を充てようかしら。コード進行って意味でもなさそうだし。


ケース1、平行調と交流。

長調・短調の仕組みで曲を作るとき、手軽に転調するならなんといっても平行調です。
Cメジャーの平行調はAマイナーです。逆にAマイナーの平行調はCメジャーです。シャープ・フラットの記号の数が同じですから、音階を構成する音も同じ。違いはドから始まるか、ラから始まるかですね。
構成音が同じだけに、実に簡単に転調できます。それでいて、長調・短調の雰囲気の違いも表現できます。
簡単に転調できてしまうので、わざわざ「転調の仕方」を書くほどでもないので、個人的にオススメの運用方法を書いてみます。

面白いのは頻繁に平行調に転調すること、正式な用語か自信ないですが、交流という言葉を使ってみます。
たとえば8コードパターンで、Am→E→Am→G→C→F→G→Eというのがあります。・・・コンドルが飛んでいくとか、こんな感じだったような。
で、このパターン、最初は短調、後半は長調という響きで、4つ目は平行長調へのドミナントモーション、8つ目は平行短調へのドミナントモーションになっていて、スムーズに長調・短調を行き来してるわけですね。
西洋音楽が長調・短調にまとまってくる以前は、この手の両方の調を行ったり来たりする曲も多くあったそうで、ちょっと古めかしい雰囲気とかを演出できます。

他には、長短どっちとも取りにくいコードパターンを使う方法も、よく知られていると思います。逆循環進行を使ったパターンが代表例です。
F→G→Em→Amのような鉄板パターンなんか、長短の間をとった中性的というかハイブリットな響きですよね。原型はF→G→C→Amと思われますが、Cを代理のEmに置き換えてるわけですね。便宜的に調はCメジャーとすることが多いですが、Cが含まれないという面白いパターンです。
旋律を乗っけるときも、C音を中心にフレーズを組めば長調的な雰囲気になりますし、A音で旋律が終止するようにすれば短調的なニュアンスになります。どちらかの調を強調することもできますし、両方入り混じることも可能ですから、定番とはいえ調を意識すれば色々応用も利くわけです。

平行調のコードを利用することで、コード進行の持ちネタを増やせる効能もあります。
平行調を意識してキーボードなりギターなりをジャンジャン鳴らしてアドリヴ作曲すると面白いですよ。


・・・中断。
書いてて気づいたんですが、このままケース3まで書くと文字数が規定を超えそうです。
三つに分割して書くことにします。続きは明日にするべ。
posted by うらマッハ at 19:19| Comment(0) | 音楽